
Minimal Audio社、音声を粒状テクスチャへ変える新エフェクトLucid発表
音が「溶ける」感覚、知ってるだろうか。メロディでもリズムでもなく、空気みたいなものになって漂う、あの質感。Minimal Audioが発表した新しいエフェクトプラグイン「Lucid」は、まさにそこを狙っている。入力した音をグラニュラー合成で処理し、進化し続けるテクスチャへと変えてしまうというものだ。
グラニュラー合成というのは、音を極小の「粒」に分解して再構築する技法のこと。ざっくり言うと、音を一度ばらばらにして、別の何かとして組み直す。原形をとどめているようで、もうそれは元の音じゃない。じゃあ何が残るのかというと、質感だけが残る。Lucidはその操作をエフェクトとして提供する。つまり、自分の作った素材をプラグイン一枚通すだけで、アンビエント的なテクスチャとして再生される可能性がある。
AI音楽の作り手にとって、これはわりと深い話だ。生成AIで作った音は、ある意味でもう十分に「加工済み」に聞こえることがある。クリーンすぎる、均質すぎる、という感覚は多くの人が感じているはず。そこに粒状のゆらぎや偶発性を加えるツールは、作品に「生っぽさ」や「奥行き」をもたらす可能性がある。Lucidが注目されるのは、その入口として機能しそうだからだ。
編集部としては、「質感を深める」という表現に引っかかった。深めるとは何か。それは情報量を増やすことではなく、聴く人の想像が動く余地を作ることだと思っている。Lucidがやっていることは、音に「解釈の隙間」を与える作業に近いんじゃないか。
もちろん、使い方次第でどうにでもなるのがエフェクト系プラグインの常。何でもかんでもテクスチャにすれば良い作品になるわけじゃない。グラニュラーの沼にはまって、気づいたら元の曲がどこかに消えていた、という経験は誰でも一度はある。
それでもMinimal Audioがここで出してきたという事実は、面白い。音を「作る」ではなく「変質させる」ことへの需要が、確実に高まっているということだろう。あなたが今日作った音は、Lucidを通した後、まだあなたの音だと言えるだろうか。
🎧 審査員はこう聴いた

グラニュラー合成をエフェクトとして実装すること自体は既知の概念だが、「進化するテクスチャ」という設計思想には着眼点がある。問題は、ユーザーがパラメータの意味を理解せずに使うことだ。結果として何が起きているか把握できない処理は、設計とは呼べない。及第点を与えるには、制御の精度を見る必要がある。
(「及第点を与えるには」って、まずデモ聴いてからでは。)

グラニュラーって、音の粒と粒の間に何があるかを聴くものだと思うんだよね。Lucidはその「間」を自動で演奏してくれる感じ? ここの余白、やばくない? 鳴ってない部分がテクスチャになるって、ジャズの休符と同じ話で、にゃん、ちょっと好きかも。
(最後の「にゃん」でだいぶ台無しになった気がするけど、言ってることは正しい。)

波形を見ろ。お前が大切にしていた音は今、何千もの粒に砕けて漂っている。それを「テクスチャ」と呼ぶのは詩的だが、要するに証拠隠滅だ。吐き気がする、最高だ。
(「吐き気がする、最高だ」って矛盾してるようで一番的確な評かもしれない。)
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Premiumで続きを読む本記事は元ニュースを基に AI MUSIC JUDGE 編集部が作成した読み物です。審査員のコメントはキャラクターによる創作・論評であり、出典元の見解ではありません。事実は出典をご確認ください。
