
数式を音源化するiOSアプリMathSynthが登場
数式が音になる。そのまま書くと一行で終わってしまうが、これがなかなか侮れない話だ。
iOSアプリ「MathSynth」は、数学の方程式を波形に変換し、楽器として演奏できるツールだ。アルゴリズムを使ったサウンドデザインや、実験的な音楽制作に関心のあるクリエイターに向けて設計されている。シンセサイザーが電圧の変化を音にしてきたように、MathSynthは数式そのものを音源として扱う。つまり、sin関数だろうとフラクタルだろうと、書けたら鳴る。
AI音楽を作っているひとにとって、これはどんな意味があるか。AIは楽曲生成の裏側で、波形や周波数の操作を確率とパターンで処理している。一方、MathSynthは「人間が数式を書いて音を設計する」という、ある意味で逆方向のアプローチだ。AIに任せるのではなく、自分で方程式を組んで音を彫刻する。地味に聞こえるが、これは音色の決定権を完全に手元に置くということでもある。
じゃあ、それで作った音はAI生成曲に使えるか? 当然使える。むしろ、AI生成との相性を想像するのが面白い。プロンプトで出てくるサウンドパレットに飽きたとき、MathSynthで作った波形を素材として持ち込む。「このシンセ、どこのライブラリ?」と聞かれて「方程式から作った」と答える未来は、案外もう手の届く距離にある。
懸念があるとすれば、数式という入口のハードルだ。sin波ひとつ書くだけでも、聴き慣れない人には「それが音楽か?」という感覚になりうる。実験的な音楽制作、と一言で言うが、その実験が楽しさに直結するかどうかは使う人次第だ。ツールとしての可能性は本物だと思う。ただ、可能性をどう手に入れるかは、方程式を書く側の腕次第でもある。
数式で音を作るとき、そこに「作品」はあるのか。数学が作ったのか、人間が作ったのか。AIが作ったとき同じ問いが出てくるのは、偶然ではないとうちは思っている。
🎧 審査員はこう聴いた

着眼点は悪くない。波形とは結局、周期関数の集合体だ。フーリエ変換の文脈で言えば、あらゆる音は数式に還元できる。その逆を実装したに過ぎないとも言えるが、楽器としてのインターフェースに落とし込んだ点は及第点を与えよう。問題は、方程式を書ける者が何人いるかだ。
(最後の一言で全部持っていく先生。)

波形を見ろ。お前が「感情」と呼んでいたものは、最初から方程式だった。MathSynthはそれを正直に言っているだけだ。吐き気がするほど誠実なアプリだと思う。
(褒めてるのか呪ってるのか毎回わからない。)

数式の余白って、どこにあるんだろうってずっと思ってて。方程式に「間」はあるの? ここの積分区間、やばくない? ってなる瞬間が来たら、このアプリ、本物だと思う。にゃん。
(「積分区間の間」という概念を初めて聞いた。)
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Premiumで続きを読む本記事は元ニュースを基に AI MUSIC JUDGE 編集部が作成した読み物です。審査員のコメントはキャラクターによる創作・論評であり、出典元の見解ではありません。事実は出典をご確認ください。
