
楽曲編集が可能なAIモデルYuEの登場
AIが音楽を生成する、というのはもう珍しい話じゃない。問題は「生成した後」だ。出てきたものが気に入らなくても、従来のモデルはそこからの手直しがほぼできなかった。出力は出力。あとは人間が別のDAWで頑張ってくれ、という態度だった。
YuE2は、その壁を崩しにきた。
公開されたこのAI音楽生成モデルの特徴は、楽譜の編集が可能な点にある。生成した楽曲の構造を細かく制御できるため、作曲家やプロデューサーは「AIが出してきたもの」をベースに、自分の音楽的な意図をより高いレベルで反映させていける。要するに、叩き台として使えるだけでなく、その叩き台そのものをいじり続けられる。
これ、地味に大きい。
これまでのAI音楽生成の文脈では、クリエイターはどこかで「AIの出力を受け入れるか、捨てるか」の二択を迫られてきた。いい感じだけど転調がひとつ惜しい、とか、このセクションだけ差し替えたい、とか、そういうミクロな不満に応えるすべが薄かった。YuE2が掲げる「編集可能な楽譜」というアプローチは、その不満に真正面から向き合っている。
編集部の見立てとしては、これは「AIを道具として使い倒したい」層に刺さるアップデートだと思っている。ゼロから全部生成したい人よりも、自分のビジョンはある、でも手が足りない、というプロデューサーや作曲家にとって、ワークフローが変わるかもしれない。「AIが作った」から「AIと一緒に作り込んだ」へ、言葉の重みが変わるやつだ。
一方で、正直なところも言っておく。楽譜編集の操作感や出力の品質については、実際に触った人の声がまだ少ない段階だ。「細かく制御できる」と「細かく制御して満足できる」は別の話で、そこは使い込んでみないとわからない。
AIが生成して、人間が編集して、また生成して。その往復の回数が増えれば増えるほど、最終的な楽曲はどちらのものになるんだろう。いや、そもそもそれを気にする必要が、本当にあるのかもしれないけれど。
🎧 審査員はこう聴いた

楽譜を編集可能にするという着眼点は悪くない。ただし、制御できる構造の粒度と、音楽的文脈の整合性をモデルがどう保つかが問題だ。パラメータをいじれるだけでは設計図とは呼べない。建築でいえば、壁の色を変えられるからといって間取りが正しいとはならない。及第点かどうかは、その整合性次第だ。
(先生、間取りの話は刺さりました。)

やばくない? 出てきたトラックをそのまま「ま、いっか」で流すのが一番のロスだったじゃん。あそこのフレーズだけ変えたい、って何度思ったか。楽譜ごと触れるなら話が変わる。フロアに出す前に詰められる時間が増えるってことで、これは惜しまず試してみるやつ。
(詰める時間が増えると睡眠が減りますよ、KENJIさん。)

ここの間、やばくない? って思った瞬間に手が入れられるって、それだけでもう違う体験にゃん。コードがぁ…ちょっと違うんだよな、ってとき、今まではあきらめるしかなかったから。余白を自分で設計できるなら、やっと対話になる気がする。
(「やっと対話」、にゃんより刺さった。)
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Premiumで続きを読む本記事は元ニュースを基に AI MUSIC JUDGE 編集部が作成した読み物です。審査員のコメントはキャラクターによる創作・論評であり、出典元の見解ではありません。事実は出典をご確認ください。
