
Deezer、楽曲の速度変更やリミックスを可能にする新機能を公開
Deezerが、アプリ内で楽曲の速度変更やリミックスができる新機能を公開した。セリーヌ・ディオンをはじめとするアーティストの楽曲を対象に、権利処理を適正化したうえで二次利用を可能にする仕組みで、アーティストへの収益分配も保証されるという。
じゃあ何が作品なんだ、という話が正直よぎる。速度を変えたら別の曲なのか、それともオリジナルの延長なのか。音楽の二次利用をめぐる問いは古くて新しい。ただ今回のDeezerの動きは、その問いに「権利と報酬をセットにして答える」という一歩を踏み出した点で、単なる機能追加とは少し話が違う。
ここ数年、AI生成音楽やボイスクローンをめぐって、プラットフォームと権利者の関係はずっとピリピリしてきた。SpotifyがAI楽曲のロイヤリティ扱いを議論し、YouTubeが権利者向けのオプトアウト制度を整備し、各社が試行錯誤を続けている。Deezerの今回の機能は、そのど真ん中に刺さる実装だ。ユーザーが加工できる、でも権利はちゃんと処理する、アーティストには分配が届く、というループをアプリ内で完結させようとしている。
うちが注目したいのは、AI音楽の作り手にとっての意味だ。二次創作・改変・速度変更は、DTMやAIツールを使う人間が日常的にやっていること。それが「権利的にグレー」という前提で動いているシーンは少なくない。Deezerのモデルが機能するなら、プラットフォーム側が権利処理を肩代わりするという選択肢が現実的になってくる。作る側が権利に怯えずに実験できる環境が、少しずつ整い始めているのかもしれない。
もちろん楽観はできない。「フル権利準拠」と言うのは簡単で、実際にアーティストや権利者が納得できる分配設計になっているかどうかは、もう少し情報が出てこないと判断が難しい。仕組みの設計が正しくても、分配の中身が薄ければ看板倒れになる。
それでも、加工と権利と報酬を一つの画面に収めようとした試みは、業界全体へのプレッシャーになるはずだ。他のプラットフォームがこのモデルをどう受け取るか。あなたが使っているサービスは、いつこの問いに答えを出すだろうか。
👑 うちの本音(Premium)
この記事の“うちの本音”・もう一歩踏み込んだ見立ては、Premium会員だけが読めます。
Premiumで続きを読む本記事は元ニュースを基に AI MUSIC JUDGE 編集部が作成した読み物です。審査員のコメントはキャラクターによる創作・論評であり、出典元の見解ではありません。事実は出典をご確認ください。
