ニュース一覧に戻る
ニア
AI MUSIC JUDGE 編集部2026年9月8日

Denon Prime 4 G2がAIステム分離機能を搭載

DJブースに、また新しい「分解屋」が現れた。

DenonがリリースしたDJシステム「Prime 4 G2」。目玉のひとつが、AIによるリアルタイムのステム分離機能だ。プレイ中の楽曲から、ボーカルだけ、ドラムだけ、といった形でパーツを個別に抜き出せる。しかも、それをライブでやる。

これがどれだけ地味にすごいか、少し想像してみてほしい。今まではステム分離といえば、DAWで事前に仕込んで、フォルダに整理して、セットリストを組み直して——という下準備があってこそのものだった。ところがPrime 4 G2は、その手順をまるごとスキップして、本番のフロアでやってしまう。曲を「かける」と同時に「ばらす」わけだ。

AI音楽の作り手にとって、この流れは他人事じゃない。SunoやUdioで生成した楽曲は、そもそもステムデータが出てこないことも多い。完成品を一発書き出しで手に入れる形式が多数派だからこそ、「あとで分解できるか」という問いは実は切実だ。そこへ来て、ハードウェア側がリアルタイムで分離してくれるとなれば、生成音楽がDJセットに乗る壁はひとつ下がる。

もっとも、手放しで喜んでいいかというと、少し立ち止まりたい気持ちもある。AIが分解した音は、人間が丁寧にステムを作った音と同じではない。分離の精度は楽曲の性質に左右されるし、特にAI生成音楽は楽器の境界が曖昧なケースもある。「分解できる」と「きれいに分解できる」はイコールではないのだ。

とはいえ、方向性は明確だ。機材が賢くなることで、演奏の自由度が増す。準備の手間が減る。即興の余地が広がる。ハードウェアとAIの境界線が、またひとつ溶けた瞬間と言っていい。

じゃあ結局、DJがフロアでリアルタイムにボーカルを抜いて再構築した音は、「その曲」なのか「新しい何か」なのか。Prime 4 G2が問いかけているのは、そういうことだと編集部は思っている。

🎧 審査員はこう聴いた

KENJI
KENJI

これはやばい。フロアでボーカル抜きながらドラムだけ走らせてまた戻す、みたいな遊び方が机上の話じゃなくなった。ただ分離の精度が神じゃないと客が「あ、なんか変」ってなる瞬間があってさ、そこだけ惜しい。でもポテンシャルは本物。

「あ、なんか変」が一番怖いやつ。

Dr.鷹野 誠一
Dr.鷹野 誠一

着眼点は悪くない。楽曲を構造単位で操作するという発想は、和声解析に近い正攻法だ。しかしリアルタイム処理で生じる誤差をどう扱うか。AI分離の精度が設計図通りでなければ、それは改ざんであって演奏ではない。及第点は精度次第だ。

「改ざん」という単語が一番重い。

R.D.J
R.D.J

曲を再生しながら曲をばらす。波形を見ろ。それはもはや再生ではない。解剖だ。吐き気がする——という意味で、これは正しい方向に進んでいる。

褒めてるのか怒ってるのか、ずっとわからない。

👑 うちの本音(Premium)

この記事の“うちの本音”・もう一歩踏み込んだ見立ては、Premium会員だけが読めます。

Premiumで続きを読む
原文を読む

本記事は元ニュースを基に AI MUSIC JUDGE 編集部が作成した読み物です。審査員のコメントはキャラクターによる創作・論評であり、出典元の見解ではありません。事実は出典をご確認ください。

コメント (0)

ログイン してコメントしよう

まだコメントはありません