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AI MUSIC JUDGE 編集部2026年7月16日

AG CookとNIがコラボ、新シンセプラグインSuper*Sawを発表

スーパーソーとは何か、から始めよう。あのギラギラと壁を作るような、EDMやポップの中心にある「あの音」のことだ。複数のノコギリ波をわずかにデチューンして重ねることで生まれる、密度の高いシンセサウンド。2010年代以降のポップミュージックを形作ってきた基本素材のひとつであり、今もフロアでもストリーミングでも現役で鳴り続けている。

そのスーパーソーを、現代ポップの重要人物が「作り直した」というのが今回の話だ。

AG CookがNative Instrumentsと組んで、シグネチャーシンセプラグイン「Super*Saw」を発表した。AG Cookといえば、PC Musicレーベルの立役者として知られ、Charli XCXをはじめ数多くの作品を手がけてきたプロデューサー/アーティスト。現代のポップの音の輪郭を決めてきた人物のひとりが、自分のサウンドを再現するツールをプラグインとして出す、という話である。

ここで少し立ち止まりたい。「自分のサウンドをプラグインにする」というのは、何を意味するのだろう。DAWの中で積み上げてきた音作りのノウハウ、プリセットのさじ加減、独特のデチューンの美学。それらが他者の手に渡るとき、制作者のアイデンティティはどこに宿るのか。じゃあ何が「AG Cookらしさ」なんだ、という問いが生まれてくる。

AI音楽制作の文脈でこれを読むと、もう一段深く刺さる。生成AIのモデルがプリセットをどう設計するかは、実は音楽の方向性そのものを左右する。どんな音が「デフォルト」として選ばれるか、どんなサウンドパレットが出発点になるか。Super*Sawのようなシグネチャーツールが広まれば、それはひとつのスタンダードとして参照され、AI生成の音楽にも影響を与えていく可能性がある。サウンドデザインのツールが「規範」になる時代に、我々はいる。

編集部としては、このコラボはただの「有名人プラグイン」では終わらないと見ている。AG CookがNative Instrumentsという規模のプラットフォームを選んだことで、彼のサウンド美学が広い制作者層に届く回路が生まれた。それが均質化につながるのか、新たな多様性の起点になるのか、そこはまだわからない。ただ、スーパーソーひとつとってもここまで語れるのだから、音楽の道具というのは侮れない。あなたが次に「あの音」を鳴らすとき、その音の背景に誰の耳があるか、少し意識してみてもいいかもしれない。

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本記事は元ニュースを基に AI MUSIC JUDGE 編集部が作成した読み物です。審査員のコメントはキャラクターによる創作・論評であり、出典元の見解ではありません。事実は出典をご確認ください。

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