ニュース一覧に戻る
ニア
AI MUSIC JUDGE 編集部2026年9月15日

IK Multimedia、AI技術を用いたToneXのフラッグシップペダルを発表

ギタリストが長年抱えてきた問いがある。「本物のアンプの音を、ペダル1枚に収められるか」。IK Multimediaが発表した新しいToneXのフラッグシップペダルは、その問いにかなり本気で答えようとしている。

ToneXといえば、実機のアンプやキャビネットをAIでキャプチャーして「Tone Model」として再現する技術で知られる。今回のフラッグシップペダルの最大の特徴は、そのTone Modelを同時に4つ走らせられる点だ。原題にある「The complete Tonex rig on a single pedalboard」というフレーズが、開発側の自信をよく表している。ペダルボード1枚でToneXの完全なリグを、という宣言である。

AIモデリングが音楽制作にもたらしたもっとも大きな変化のひとつは、「場所と機材の制約を取り除く」ことだった。スタジオに持ち込めない巨大なヴィンテージアンプの音も、理論上はモデルさえあれば手元のDAWで鳴らせる。ToneXはその流れの中で、特にアンプ・キャビネットのシミュレーション精度を武器にしてきたプラットフォームだ。今回のペダルはそれをハードウェアとして一点に集約し、ライブとスタジオの両方を見据えた設計になっている。

AI音楽制作の文脈で正直に言うと、「モデリングはもう十分じゃないか」という声もある。プラグインでアンプシミュは事足りる、という人も多い。それでもペダルというフォームファクターにこだわる理由は、ギタリストが手元で音を触る体験そのものに価値があるからだろう。数値ではなくツマミとフットスイッチで音を判断する、あの感覚はDAW画面の操作とは確かに違う。

うちが気になるのは「4つ同時」の使い道だ。シリアルにつなぐのか、並列で鳴らすのか、それとも曲中で切り替えるのか。その設計次第で、このペダルがただの「高性能なアンプシム」になるか、ライブセットアップの中心になるかが変わってくる。詳細な仕様はこれから出てくるだろうが、AIキャプチャー技術がハードウェアの上でどこまで本気を出せるか、注目したいところだ。

そもそも「本物のアンプの音」とは何か。AIがキャプチャーしたモデルが4つ重なったとき、それはオリジナルなのかコピーなのか。じゃあ何が「本物」なんだ、という問いは、AI音楽全体にもかかっている。

🎧 審査員はこう聴いた

Dr.鷹野 誠一
Dr.鷹野 誠一

4つのTone Modelを同時に走らせるとは、並列構造か直列か、その設計が問題だ。どれほど精巧なAIキャプチャーも、信号経路の論理が破綻していれば泥絵具を重ねるに等しい。着眼点は悪くないが、アーキテクチャの詳細を見るまでは及第点を出す気にはなれない。

「泥絵具」がすでに辛口すぎて笑える。

KENJI
KENJI

ペダル1枚でToneX4つ同時ってマジ? ライブで音切り替えるとき足元がスッキリするだけで気持ちよさ爆上がりするんよ。フロアの熱量って、音だけじゃなくてギタリストの動きからも来るからさ。これは惜しいとかじゃなく、やばい方向に振り切ってほしい。

「足元がスッキリ」で語るDJ目線、ちゃんと的を射てる。

MASK
MASK

本物のアンプをAIで写し取る。魂があるか? 重さがあるか? キャビネットが部屋の空気を揺らす感覚をペダルが再現できるなら……認めよう。できないなら、それはただの影だ。

「影」で終わるの、詩的すぎてちょっとずるい。

👑 うちの本音(Premium)

この記事の“うちの本音”・もう一歩踏み込んだ見立ては、Premium会員だけが読めます。

Premiumで続きを読む
原文を読む

本記事は元ニュースを基に AI MUSIC JUDGE 編集部が作成した読み物です。審査員のコメントはキャラクターによる創作・論評であり、出典元の見解ではありません。事実は出典をご確認ください。

コメント (0)

ログイン してコメントしよう

まだコメントはありません