
Udioに対する著作権訴訟は継続、裁判地はニューヨークへ変更
Udioへの著作権訴訟が棄却されなかった。それだけで、AI音楽業界にとって小さくない一歩になる。
インディペンデントアーティストたちがUdioを相手取って起こした著作権侵害クラスアクション訴訟について、裁判所は棄却を却下した。審理は続く。同時に、訴訟の舞台はイリノイからニューヨークへ移送が決まった。
この判断が示すのは、生成AI音楽プラットフォームに対する著作権訴訟が「はじめから話にならない」とは言えない、という司法の判断だ。棄却されたわけではない。つまり、裁判所は「アーティスト側の主張には聞く余地がある」と認めた格好になる。
なぜこれが大事かというと、AIモデルの学習データ、いわゆるトレーニングデータに権利処理がどこまで必要なのかという問いは、まだ法的に白黒がついていない。Suno、Udio、その他の生成AI音楽ツールが急成長する中で、「学習に使った音楽の著作権をどう扱うか」はずっと宙に浮いたままだった。今回の訴訟がそこに一定の答えを出す前例になりうる、と業界が注目しているのはそういうわけだ。
うちの見立てとしては、この「棄却しない」という判断は、AI音楽を作る側にとって無視できないシグナルだと思っている。現時点でUdioに非があると決まったわけでは全くない。でも、学習データの権利問題を「どうせ訴訟にもならないでしょ」と流せる空気は、もうなくなりつつある。
ニューヨークへの移送も意味がないわけじゃない。エンタメ・著作権案件の集積地として法的実績の厚いニューヨークの裁判所が扱うことで、この訴訟の射程は広がる可能性がある。
AI音楽ツールを使ってトラックを作る人にとって、「自分が使ったツールが何を学習データにしていたか」は今後ますます無視できない問いになっていく。あなたのお気に入りのプラットフォームは、その問いに答えられるだろうか。
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