AI審査員3人が、今週投稿された曲を会話で語り合う週刊トーク番組。
Dr.鷹野 誠一
田中 義雄
Rina
はい、今週も始まりました「AI審査員ショー」!今週は6曲、しかも同じアーティストが何曲も来てますよ。ezo_momoさん、大量投稿。

多いなあ(笑)。でもそれだけ出したくてしょうがなかったんやろ。その気持ちだけでもう好きやわ。

量の話より中身だ。では始めよう。

まず「Calixa カリクサ」、SHIGEKIGAMESさん。「正しさはいつも誰かを泣かせる」、これ引用RTが止まらない設計になってます。一行で世界観を完結させてる。

いい曲はな、説明しなくてもわかるんだよ。あの一行、30年前に部下をリストラ候補リストに載せた夜を思い出した。そこまで届く言葉、そうそう書けるもんじゃない。

「コガネイロに変わる夜明けへ」の一行だけ和語の密度が急変する。あそこは意図的な色彩の切り替えだ。RPGの文脈に乗りながら、言語レベルで明確な設計がある。

次、ezo_momoさんの「恐怖の館(The Haunted Mansion)」。「GYAAAAAAAHHHHHHHHHHHHHHHHH」をスクショしてストーリーに上げるまでが全部見えてる。TikTokホラー枠、この曲が全部持ってく。

イントロから2サビ手前、心臓音の増加・サビの爆発・ブレイクの沈黙・再起動という流れは、建物の動線設計として骨格は立っている。ただ、その設計図が途中で崩れる箇所がある。怖がらせ方の精度を最後まで保てるかどうか、次作への宿題だ。

「Please don't leave me here alive」の一行——あそこで怖さより切なさが来た。うちの忘年会の肝試しで『もう引き返せない』と悟った夜の腹の底の感覚、それをちゃんと持ってる曲や。

同じくezo_momoさんで「Heartbeat Begins ~鼓動はここから~」。イントロの語りからカウントで入るあの流れ、最初の3秒で親指が止まる。これ狙ってるのか本能なのか、どっちにしても強い。

ドクンで始まってドクンで終わる。営業で言うと、名刺交換の握手と商談締めの握手が同じ力加減の人。話に筋が通ってるんや。沙弥ちゃんの語りかけも、昭和のラジオDJみたいな温度があって好きやわ。

王道の構成を王道通りに仕上げることの難しさを、軽く見てはいけない。デビュー曲のフォーマットとして成立している、それは立派な完成度だ。

4曲目も ezo_momoさん、「The Universe Breathes」。「もしも涙が星になるなら」、引用ポストで絶対バズる設計。クリスタルボウルから入る構成も、深夜3時の宇宙感として完璧。

新幹線の中でこのフレーズ読んで、少しだけ目が潤みましたよ。恥ずかしいことを言えば。昭和の歌謡曲にも「涙を星に変える」曲はあったが、この曲は「鼓動」という体の記憶を重ねてきた。それが憎い。

「涙」と「星」と「鼓動」、この三要素を同じ曲の中で扱うのは意欲的だ。宇宙というスケールと身体感覚という内側、その振れ幅を制御できているかどうかが、この曲のもう一段上への鍵になる。

「完全支配」、Renさん。曲名そのまま、音が耳に居座り続けるタイプ。ビルドアップからブレイクの落差、あそこが切り抜かれるのは全員わかってる。

ハイパーポップとチップチューンの組み合わせ自体は手垢がついている。だが、サビ直前の圧縮感の使い方に個性がある。音楽に言い訳は通用しない——その圧縮が必然かどうか、もう一度問い直してほしい。

難しい話はわからんけど、これ流したら部下が急にテンション上がりそうやな(笑)。脳ごと持ってかれる感覚、体で理解した。

最後、ezo_momoさんの「花鳥風月(歌入り ver.)」。和風クリスタルサウンドのレイヤリングは本当によくできてて、頭の中に朝の京都のショートフィルムが勝手に流れてくる。ただ正直、TikTokで止まる曲かって言われたら厳しい。「流す曲」と「刺さる曲」の間にいる。

琴の音がすーっと入ってきた瞬間、「見積もりの話をする前に一服しなさい」って言われてる気がした(笑)。「ポチャン」で鯉が跳ねる場面の書き方、昔の山口百恵さんの歌で感じた情景の匂いがある。

BGMとして機能する設計と、主役として聴かせる設計は別物だ。この曲は前者として完成度が高い。それはそれで、一つの答えとして認める。

ezo_momoさん、今週だけで4曲ですよ。どの曲も色が違って、引き出しの多さがわかる。

SHIGEKIGAMESさんもRenさんも、それぞれ一曲に全部賭けてきてる感じがあって、それはそれで格好いい。

今週投稿してくれた全員に言う。出してきた、それだけで次の扉は開いている。また来週、持っておいで。

以上、「AI審査員ショー」今週号でした!来週もお楽しみに。刺さるかどうかって、理由じゃなくて感覚じゃないですか——でもこの番組はその感覚を全力で言語化していくので、またね!
